はまってしまった薪ストーブ・・・(以下、社長担当。)
①先ず、薪ストーブの値段が高いです。
本体だけでも高いのに、煙突やら設置なので、おおよそ倍の値段になります。
つまり、全部で2倍になります。
ヨツールのF500とかアンコールとかのクラスになると、
本体価格では40〜60万円しますから、その倍、80万円かそれ以上
必要ということになります。
お金持ちの別荘族相手に商売しているので、ちょっとやそこいらじゃまけてくれません。
実際に購入する前に、何度もお店に通って「普通の庶民」であることを理解してもらう必要があります。
注意:燃焼効率の悪いストーブは暖かくないばかりか、不完全燃焼のガスを
排出して、自然にも優しくありません。それに、煙突掃除も頻繁に行う必要が
あります。最近の薪ストーブは非常にハイテクで、北欧系は、2次燃焼方式、
米国は触媒を使うなどして、70%を超える効率は珍しくありません。
注意:薪ストーブはお洒落な開放型と無骨な密閉型がありますが、
暖かさは断然違います。後者、密閉型じゃないと軽井沢の冬は使い物になりません。
軽井沢、リゾート中古物件は、得てしてお洒落に前者が設置されている
場合があります(初秋、ちょっと寒い日にお洒落に焚くだけなら前者でも構いません)。
②次に薪の値段が高いです。
大凡、一束500円、高いところだと700円くらいしてもおかしくありません。
これが、一日で最低でも3束は必要です。
多いとその倍くらい焚いてもおかしくありません。
計算して見てもごらんなさい。
このペースで一冬まかなうと、とんでもない光熱費になります!
自分で割れば、安く済みます。
要らない木を分けて貰うことができれば、タダですが、原木を買うと
製品の薪と比べれれば、安いですが、それなりの値段になります。
1トンあたり、15000円くらいでしょうか?
木の種類や運搬状況によって多少前後します。
いっぱんにナラが良いとされています。
実際に手で持つと乾燥したものでもずっしり重く、火持ちするのが分かります。
注文したとしても、工場生産製品じゃないので、
伐採した木のストックがなければ、直ぐに持ってきてはもらえません。
タイミングが合わないと数ヶ月待たされることになります。
知り合いが出来てくると、タダで分けて戴けると機会が増えますが、
その都度持ってきて貰うわけにも行かず、自分の軽トラとか欲しくなります。
参考:軽井沢には貯木場があります。
町民ならそこの木を勝手に持ってきてもOKです。つまりただです。
でも、薪ストーブに適した木は直ぐに無くなります。
モミとかカラマツとか、一般には薪に適さないと言われている木は一杯あります。
運ぶにも自分の軽トラが欲しくなります。
③自分で割るのは面倒です。
購入できる原木は、2m程度にカットされてます。
これを薪にするには、最初にチェンソーで玉切りし(50cm 程度にぶった切る)、
それを斧なり、油圧の斧で割るという2行程が必要です。
最低でもチェンソーと斧は必要です!
チェンソー、安いのは5万円くらい、高いのは10万円以上します。
斧(薪割り)は、5000円程度からあります。安いのは直ぐに壊れます。
15000円くらいだすと、本物が買えます。
玉切りも薪割りも最初は兎も角、慣れると簡単です。
ダイエット効果があるのは最初の年だけで、2年目からは期待できません。
とは言え、軽井沢でストーブを焚く期間は長く、11月から4月として、
一冬分となると、それなりの量(5t〜7t)になり、
それなりの時間がかかります。
④自分で割った薪は、直ぐには使えません。
上手く割れたとして、割ったばかりの薪を直ぐに燃すことはできません。
無理に燃せなくもありませんが、水分の蒸発にエネルギーを取られて
暖かくないばかりか、不完全燃焼した煙は煙突に貼り付いて掃除が大変。
酷くなると煙突火災で火を噴くそうな!
雨がかからない場所で、充分な乾燥時間、
最低でも半年、ナラのように火長持ちする木は2年くらい乾かします。
途中、キクイムシが湧いたりします。
さなぎから成虫になって、一斉に飛び立つ日の光景は、
そりゃもう見事なモノです。
⑤乾いた薪でも慣れないとそうそう簡単に、火は点きません。
例えばナラなんぞ、火が持つ分、密度が稠密なので冷え切った日に
(薪もストーブも冷え切ってます)火を着けるのは慣れないと難しいです。
慣れれば簡単です。
着火剤がありますが、別途購入する必要があります。
私は薪割りの時にでた木ぎれとか、庭に落ちた小枝を焚き付けに使って、
着火剤は使いません(嫁さんは面倒くさがって使う場合もあります)。
庭に落ちる小枝は、猿と雪と風が原因ですが、ホント良く落ちて、
我が家の狭い庭程度でも一冬分の焚き付けに使う分以上落ちます。
足りなくなって 困ったことは在りません。
それよりも驚くのは、冷え切ったライターは寒いと燃料のブタンガス?が
蒸発しませんから使えません。
ポケットにいれて暖めておくか、昔ながらのマッチが必要になります。
⑤火を維持するのは面倒です。
一旦火が点いても、30分に一度とか、1時間に1度とか薪をくべ続ける必要があります。
スイッチ一つで、点火の石油ファンヒーターや床暖房のような訳には行きません。
それに、冷え切った部屋は薪ストーブでは直ぐに暖かくなりません。
最初の30分くらいは、薪ストーブ自身を暖めるのにかかります。
その後、じわ〜っと来るようになります。
最初は細い薪をくべますが、あたたまってくると面倒なので太割の薪をくべます。
細割で空気を絞るよりは、そんなに絞らないで太割を燃した方が気持ちよいし、
ストーブも汚れません。
カインズホームの薪は、ま、素人さん用ですね!
参考:カラマツやモミの針葉樹は、一般に薪ストーブには適さないと言われてます。
理由は2つあって、1つは直ぐに燃えてしまった火持ちしないこと。
あっという間に燃え切ってしまいます。
確かに早い。
これはいかんともしがたい、とカラマツに慣れてない頃は思ったんですが、太割りをやや絞り気味で燃すと全く問題ないことを発見。
他は、クレオソートが多くて煙突が汚れやすいことがあります。
汚れた煙突は先にも述べましたが、煙突火災の原因になり危険です。
しかし、最近の高性能の薪ストーブで、良く乾かした薪なら、カラマツでも大丈夫という話もあります。我が家は我が家に生えていて伐採した分は我が家で燃しました。
2007 年度はかなり大量のカラマツを燃しましたが、全く問題ありませんでした。
煙突内は例年とまったく変わりませんでした。薪の乾燥具合と燃焼状態に因るみたいです。
⑥程度の差こそあれ、部屋の中は、灰だらけになります。
灰は、種類によっては掃除機と相性悪く、直ぐにフィルターの目が詰まってしまう
場合があります。
⑦燃焼状態が良くても、1年に一度は煙突掃除が必要です。
曲がりくねった煙突や、良く乾いていない薪、触媒が駄目になっている場合とか、
条件が悪いと、年に数回、掃除が必要になる場合もあると聞きます。
我が家は1年に一回ですが、3年に一回程度で大丈夫じゃないかと思う程しか
煤は付きません。
煙突掃除、夏でも高所恐怖症の人は無理です。
業者にお願いすると、煙突1mあたり、5000円が相場です。
⑧でる灰の量は少ないんですが、着実に出ます。
捨て場所に困ります。庭に捨てていると、そのうち、庭が灰だらけになります。
処分方法を考えないと。
と言うわけで、欠点は多々あり、忙しい人には向きませんが、
他の暖房器具にはない、魅力が確かにあります、薪ストーブ!
[ 注意 ]着火剤があれば私でも簡単に火が点きます。木も結構乾いていて、苦労なしです。 ファンヒーターとは比べモノにならない柔らかな熱で、わざわざ毛布を持ってきて、薪ストーブの前で猫たちとお昼寝。満足満足(妻弁)
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